藤井製作所プレス加工一貫生産・樹脂成形・両技術の融合
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ベーナイト鋼・リボン鋼

ベーナイト鋼とリボン鋼の曲げ加工性

恒温変態処理によって高強度と同時に加工性のすぐれたベーナイト組織となり、従来の焼入鋼帯では 難しかった曲げ加工、軽度の絞り加工が可能です。
ベーナイト鋼のほうがリボン鋼よりも加工性は優れています。
焼きなましのままの材料は、ほぼ半径0まで曲げることができます。
※ただし、加工後に本格的な熱処理が必要になり、熱による歪みが発生します。
板ばねの曲げ加工性は、材料の圧延方向によっても変化するので、圧延方向と曲げ方向の組み合わせを 間違うと、すぐに折れてしまうなどの問題が発生することがあります(ばね板の異方性)。
板ばね材料の板取り方向には注意が必要です。

ベーナイト鋼とは

鋼帯をオーステナイト化温度まで加熱後、その温度から急冷し、マルテンサイト変態温度以上500°C以下の 度で等温保持することで、ベーナイト変態が起こります。
ベーナイト変態の起こる温度範囲の内、高温側で変態したものが、上部ベーナイト組織、また、低温側で 変態したものが、下部ベーナイト組織と呼ばれます。
ベーナイト組織を作るためには、オーステナイト変態点以下の温度で鋼材を一定に保持する必要があります。これらをオーステンパ処理とも呼びます。
ベーナイト鋼は、ばね用冷間圧延鋼帯を、オーステンパ処理したものです。
焼き入れ焼き戻しを行ったときにも、このベーナイトと似た状態になりますが、こちらのベーナイト組織をもつ鋼はこうした焼き入れ焼き戻しよりもさらに靭性に優れているため強度に富み粘り強く、それでいて加工性もよい鋼材となります。
強靭なバネにはうってつけですが、用途としては高炭素鋼が適するものであれば幅広く使うことができます。

焼入れリボン鋼とは

焼き入れリボン鋼はSK材・SUP材に熱処理をした材料を言います。
ばね用炭素鋼帯の一種であり、一般に焼入鋼帯と呼ばています。
ばね用炭素鋼帯とは、冷間圧延して製造される炭素鋼帯であり、薄板ばねやぜんまいばねなどに使用される材料です。中でも、焼入れリボン鋼は、焼入れ・焼戻しという熱処理加工を施して製造されたばね用炭素鋼帯を指します。
焼入れリボン鋼は熱処理が施されていることで、強度、靭性、弾性に優れた鋼帯となっています。
ただし硬い分、脆い性質を持っており、曲げを行う際には、曲げRを必要とします。

ベーナイト鋼の特性

焼入れ焼戻しの必要がない。
靭性があって成形性がよい。
成形後の変形が少ない。
耐摩耗性が優れている。
ばね性が優れている。

焼入れリボン鋼の特性

ばねの特性を出す熱処理が不要
成形には不向き

ベーナイト鋼とリボン鋼の違い

ベーナイト鋼もリボン鋼も両方とも、板バネとして使用されることが多いのですが、板バネとして使用する場合には硬度の違いがあります。
リボン鋼は硬度がHRC48ほどあり、通常の曲げ加工を行うと割れてしまうため、平板バネか鈍し材の状態で曲げ加工し、成形後に熱処理を行うのが殆どです。
ベーナイト鋼の場合は、高強度ではありますが、SUS301ほどなので、熱処理された状態で曲げ加工が可能となり、精度なども狙いやすくなります。